C# は「オブジェクト指向（object-oriented）」の言語です。
オブジェクト指向では、現実のものや概念を「クラス（class）」として表現し、その型に基づいて「オブジェクト（object）」を作成します。
クラスは「データ（フィールドやプロパティ）」と「処理（メソッド）」をひとまとめにした設計図のようなものです。
まずは簡単なクラスの定義と使用例を見てみましょう。
using System;
class Person
{
public string Name;
public void SayHello()
{
Console.WriteLine($"こんにちは、{Name}です。");
}
}
class Program
{
static void Main()
{
Person p = new Person();
p.Name = "太郎";
p.SayHello();
}
}
この例では、Person クラスに Name というフィールドと、SayHello というメソッドを定義しています。
Main メソッドの中で Person 型のオブジェクト p を作成し、フィールドに値を代入してからメソッドを呼び出しています。
フィールドに直接アクセスさせず、代わりに プロパティ（property） を使うことで、安全にデータを扱うことができます。
using System;
class Person
{
public string Name { get; set; }
public void SayHello()
{
Console.WriteLine($"こんにちは、{Name}です。");
}
}
class Program
{
static void Main()
{
Person p = new Person();
p.Name = "花子";
p.SayHello();
}
}このようにプロパティを使うことで、必要に応じて「読み取り専用」や「書き込み時のチェック」なども実現できます。
次章では、クラスをさらに発展させて、「コンストラクター」や「アクセス修飾子」などを学びます。